小学校からの英語教育に反対理由。
まずこの根本には「日本」「日本人」であることを挙げさせて頂きます。
「日本語は美しい」、これだけ情緒豊かな言語は他に類を見ません。
賛否両論あろうかとは承知していますし、他言語を全て勉強している訳でもありません。
以前このブログにも書かせて頂きましたが、雨が降る状態を表現する日本語は、
確か200種類以上あると聞いたことがあります。
自分自身も偉そうなことは言えませんが、言語力=思考力であると認識しています。
これだけ情緒豊かな日本語を操ることのできる日本人の能力は稀に見る優秀さでは
ないのかと思うのです。
日本語でさえ中途半端な時期、特に小学生の時に英語を交えて教育するなどとは
考えただけでもゾッとします。
たまに映画での字幕翻訳に本当に感心する時があるのです。
翻訳家ですから英語ができて当然と言えば当然なのですが、
日本語にも精通していないとその場面に適した翻訳など出来ないと思うのです。
映画が好きでよく見るのですが、あの「トランスフォーマー」での一場面、
こんなセリフです。
「Mojit needs Ice, I am not animal.」
確かメキシコがどこかの街角のアパートで、確か男性二人の会話と記憶しています。
メキシコですから暑い、兎に角暑い、シャツのボタンを全部外し、そんなことを
言っている。
Mojito = これはあの「モヒート」カクテルです。
この文章は、多分中学生でも理解できる英語です。
直訳すれば、「モヒートには氷が必要なんだよ、俺は動物じゃないんだ!」
感心したのは、この日本語字幕です。
「モヒートには氷が必要なんだよ、俺は文明人なんだ!」
この発想の転換には本当に感心しました。
これは日本語をより深く理解していないと出来ない翻訳です。
小学生から多言語を習ってしまい、中途半端な日本語力のまま成長して
このような発想が果たしてできるのか?
この点を大いに危惧して、小学生からの英語教育には反対なのです。
日本人は特に意識していないと思いますが、世界でもこれだけ難解な言語はありません。
それを最も簡単に操っている日本人は本当に優秀なんです。
それだけ思考力が優秀な民族であることに間違いないのです。
ここまで言うと、右か左に傾いているの、こいつは?
と思われてしまいがちですが・・・笑、そこまで考えたこともありません。
日本人であることに誇りを持って、また自信を持って欲しいものです。