誰と戦うのか・・・そして覚悟
ビジネスやプロスポーツの世界では日常的に戦うのが常。
当然相手があって競い合うもの。
日本に帰国後、現地での経験を生かし営業に配属された当初のこと、
非常に印象に残った取引先の方との会話。
A氏「ここに、身体的に同じ身長、体重、そして刀の技量も同じ侍がいるとする、
どちらが勝つと思う?」
僕 しばし沈黙・・・
「いえ、わかりません」(しばし考える・・・が、何も浮かばず)
A氏「じゃ、どうすれば勝てると思う?」
僕は物理的(身体的)なことしか考えておらず・・・
僕 「背格好も同じ、技量も同じ・・・互角かと・・・」
A氏「いやそうだが、
どちらか一方がこの勝負で『死んでも構わない』と思った方が勝つんだよ」と、
この答えを聞いた時頭の中に稲妻が走ったのを今でも鮮明に覚えています。
死んでも構わないと思った方が勝つというのは納得できる、
そして「死んでもいい」と思えるのが「覚悟」、
凡そ「覚悟」とはそのようなものであって、軽く口にできぬものだと思う。
勝負とは相手があるものだけれど、結局のところ勝負の相手はいつも自分自身。
そして何かをやり遂げる「覚悟」を持てるのかどうかにかかっている。
こんな貴重なことを惜しげも無く教えてくれる人は非常に貴重な存在であったと思う。
当然競争相手はいるけれど、
彼らは自分自身を向上させてくれる良きライバルであり、
むしろ歓迎すべき相手でもあると思う。